rain of insult 【黒バス/ナッシュ】
第1章 rain of insult
過圧気味に降りかかる力は、略略暴力と例えてもおかしくはなかった。
捻じ伏せられるように激しく打ち付けられる、それはまるで雨の様だ。
「・・・っ・・ふ、・・ぁ・・」
「・・・・・・」
薬をやっているわけでもない。
病気でもない。
極めて正常な人間だと思う。
それでも、体の中で麻薬の成分が切れたような、どうしようもない禁断症状が訪れるのは、きっともう自分がまともではないからだろう。
溺れたくてしょうがない。
突かれたくて我慢できない。
抽送を続けられる下半身が、心地よくてたまらなかった。
「、・・・はぁ・・あ・・ッ・・・ひ・・」
「おい・・・三日前だったか?確か最後にヤったのは・・・」
「ッ・・・・・―――・・」
「フッ・・・おまえ、今イッたろ・・・?」
「な・・・っ、いって・・な・・ぃ・・!!ひゃ・・・ぁぁ・・あ・・」
「イってるじゃねえか・・・なぁ、びっしょびしょにしやがって。―――会う度におかしくなってるぜ・・・名無し」
「・・っ・・・や、め・・今・・、ッあ・・」
多分なんて曖昧な言葉を用いるまでもない、身体だけの関係。
そうでなければこの男と会っていない時、自分らしさを保てない自信が名無しにはあった。
恋人になると考えるのもおぞましく思えるのは、彼の辞書には、性善という文字は存在しないと感じたから――。