第2章 人生万事塞翁が虎
ー 怪奇ひしめくこの街 港湾都市・ヨコハマで
変人揃いの探偵社で これより始まる怪奇譚 ー
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ピピピピッと着信音が鳴り画面を見ると、
…あぁ、また何か有ったのだろう
ピッ
『はい、荒木です』
《荒木か、悪いな非番の日に
…単刀直入にいうが、そっちに太宰が来て無いか?》
『いや?私今日は非番だから朝早くから街を離れてて、今帰って来てる途中なんだけど…
……なに、また何処か行ったの?」
《…仕事中に突然「良い川だね」とか云いながら川に飛び込んでそのまま…》
そのまま流されて行ったと…
『わかった、探しながら街の方に帰ります。
見つかったら連絡するね、国木田さん』
《すまないな、頼む》
プツッと電話を切ると呆れ果てたのか溜息が出る。
『…今度は入水自,殺か、懲りないねぇ、治』