• テキストサイズ

【H×H】そしてわたしはねむくなる。

第1章 出会い×別れ


『ハンター』
それは、貴重で入手困難なものを生涯をかけて追いかける人達に与えられる称号。その資格の入手に、毎年厳しい審査試験をクリアしなければいけない。その倍率は、数万分の1とも、数十万分の1ともいわれ、ちょーーーーー難関。



セレナ
「とまあ、そんな感じ。まさに、ハンターっていう称号は、ロマンの塊!!って感じよね」

ウサギに話しかけるも、返事はない。そのかわいらしい双眼でキョロキョロ辺りを見回すだけ。なるほど、聞く耳も持たないってヤツね。

セレナ
「ちょっと、今日わたし、ここを出るの!!さみしくないの??
わたしが出て行ったら、ここ、だぁーーーーーーーんれもいなくなっちゃうのよ??こぉーーーーーーーんな緑しかない森、ぜぇーーーーーったい誰もこないからね!?わたししかいないからね!!」

いやまあ、彼等にとってその方がいいのかも知らないな……。

セレナ
「もうっ、いくよわたしはっ!!出るよ!!」

そんなこんなを先程から20分くらい繰り返している。

セレナ
「よーしいくよ、わたしいくよーーー。
いくんだからねーーー、これからその難関、突破してきてやるんだからねーーーー」

一歩、また一歩と足を進める。その都度チラチラと後ろを確認。
ウサギは後脚で器用に立ち上がって、耳をピンと立て、セレナの方をまっすぐ見る。
その後ろには、他の動物たちも木陰から様子を見る。


じわりと涙が浮かぶ。


ぞろぞろと動物たちが集まって、わたしのほうを見る。
その目は、なんだか寂しそうで……。

無意識にわたしは走っていた。
彼等の元へ。
そして、抱きつく。


セレナ
「また、帰ってくるね……それまで少しの間、みんな元気で、バイバイだよ。ツリーハウス、よろしくね」



みんなのふかふかな背中を撫で回していく。
そして、わたしはようやく森を出る道へ駆け出していく。


セレナ
「いってきまーーーーす!!!!」


/ 30ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp