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【彩雲国物語】彩華。

第2章 彩香。



 毒など何に使う、公子を殺して次は王とでも言うのか、怒りに力を込めて起き上がり涙が落ちる。
 「まだ死んでなるものか、戩華との約束を破ったら後が怖いのよね」
 震えた唇から滴る紅に懐かしささえ感じる。
 まだ死ねない、まだやるべき事が残っているの。
 唇を腕で拭い首を降る。
 愛する公子達。
 まずそれを守る。
 そして、鬼姫を守る。
 それがすべてに繋がる。
「ねぇ、戩華⋯お願い⋯⋯栗花落様を守って⋯何処までも大切に大切にして⋯⋯⋯愛して⋯」

生きて⋯。
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