第13章 決勝戦、当日
一方試合では、火神が抜け、インサイドが圧倒的に不利なっている
そして、追い付こうとしていた点数が、徐々に開き始めている
焦るな火神でいるが、今回の火神は分かっている
それは、
"全員一丸で倒す"
前回の秀徳で、1人突っ走っていた火神だが、黒子に言われた通り、全員一丸で勝つ事を望んだ
「カントク、出来ました!」
ちょうど、その時テーピングが完了した
「ありがとう!火神君、行って良いわよ!」
カントクの合図で、火神が動き出す
「…すまないわね…」
突然、カントクが謝りだした
本来、万全ではない選手を出すのは、悪化に繋がる可能性が十分にある為、出す事を拒む
しかし、現段階では火神無しでは、勝てることは厳しい
また、誠凛の今のスタイル、全員一丸は"とある人物"から、教えられたスタイルである
自分だけの力では、まだ未完成
その未完成のまま、選手の力を引き出せない上、怪我している火神に頼ると言う自分の無力さに、カントクは腹が立っていた