第13章 決勝戦、当日
「痛めた足…、完治してないわね?」
「え…!?」
それを聞いた降旗達は驚く
「…大丈夫…っすよ!まだ全然…」
病院でも異常なしと診断された為、強制に戻す事はしないが、念の為テーピングは、しっかりと固定する
火神は焦っていた
桃井のデータの為、自分と黒子が点数を稼がなければいけない状態で、自分が抜けるとなると、キツくなるだろうと、焦っていた
「焦るな」
「!」
テーピングをしていた舞花が、火神の気持ちを察したのか、強く言う
「焦るな。焦ったって、今ここで無理したら、大切な"モノ"と引き換えになるんだぞ」
心なしか、舞花のテーピングしていた手が、震えていた
それが何を物語っているのかは、容易ではなかった