第13章 決勝戦、当日
「そう言えば、今日だったわよね?決勝リーグ」
朝食をとりながら、母親は今日の試合の事を思い出していた
「うん。夕方からだけどね」
決勝リーグは、1日1試合
試合するは、計3回
日曜日には、出場枠3校が決まる為、金曜日から試合を開始する
「応援に行きたいけど、お母さん、仕事あるから……」
「良いよ、仕方ない事だし」
母子家庭の舞花は、母親が仕事で来れないのは、重々承知していた
逆に父親の顔を舞花は、知らない
物心がつく前に、事故に遭い、そのまま……と言う事を聴いている
ふと、時計を見ると、そろそろ家を出る時間だった
「それじゃあ、そろそろ時間だから」
そう言って、立ち上がる
「舞花」
母親に呼び止められ、振り向くと、微笑んでいる母親が座っていた
「学校が終わって、直ぐで疲れるだろうけど、頑張ってね!」
「…クスッ。戦うのは、私じゃなくて、男子の方よ。けど、頑張って来る!」
そう言い、ガッツポーズをした
そして、そのまま家を出た