第3章 絶対に、待っててね【オリオン】
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この音はメールだ! からメールきたんだ!
え? なんでからだってわかるかって?
だって、メアドの交換してるの、未だにだけだからね!
小学校に編入して少し経つけど、携帯持ってる? なんてわざわざ聞きあいっこしないからさ。
えーと、なになに……?
『昨日、チーズケーキを作ったの。良かったら食べてほしいんだけど、今お家にいるなら持っていっていいかな?』
なんだって ! ? 手作りチーズケーキ ! !
これ、食べないわけに行かないよ! すぐに返信しなきゃ!
『やったあ!今家にいるよ!ケーキ楽しみ!』
送信っと!
……あ、足音が聞こえる。
すぐさまドアに駆け寄って覗き穴を見てみたら、今にもインターホンを押そうとしてるがいた。
先にドア開けちゃえ!
バーン! と開けてぶつかったら危ないから、優しくドアを開けると、は少しびっくりした顔をしてた。
「こんにちは、オリオン。私が来たの、わかったんだ」
「こんにちは! うん、もちろんわかったよ! さ、上がって?」
「え? 上がっていいの?」
「うん、今日はニール様、しばらく帰ってこないんだ。だから大丈夫! 一緒にお茶飲もうよ」
せっかくキミと会えたんだもん。
って、ボクの部屋はキミの部屋の真上だから、会おうと思えばいつでも会えるけどさ。
でもそういうことじゃないんだよ! わかるよね?
嬉しそうな顔で「お邪魔します」って入ってきてくれたってことは、わかってくれてるってことだよね。