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【HQ東】君の相手をこの俺に

第1章 気になる君


高校三年生。親もとを離れだし、自立していかないといけない年頃。そして、親が忙しい家庭なら毎日のお弁当は大変だし、自分で冷凍食品なり残り物をつめるなりはできるはずだ。
「運動部連中は弁当3つとかいるからなー」
「は?!3つ?」
「そーそー朝練後と昼とー部活後な」
「すごっ」
部活後自分達もよく坂ノ下商店に行く事を話したり、2年も1年も五月蝿い事や部活の事を話したりして昼休みは終わっていった。
「旭さん!」
「だからもう大丈夫だって」
恒例の西谷の迎え。教室の前を通りずきると
「部活行ってらっしゃい」
と名に声をかけられる。
「うん。行ってきます」
その後、その様子をじっと見ていた西谷が
「旭さん、あの先輩と仲良ーっすね!」
と言ってくるので
「まぁ普通だよ普通」
と返せば
「がっかりされないと良いっすね!」
悪気のないその一言に
「余計なお世話だ西谷・・・」
と言えば西谷はにかっと笑うと、
「さぁ、気合い入れて今日も部活やりますよー!!」
「おぅ!」
隣でめらめらと燃えている西谷を見てこちらの士気も高まり、部活をこなし、皆での帰宅中。前を歩いていた西谷が
「あ!旭さん!あの先輩居るんじゃないっすか?!」
と家庭科室を指す。確かに家庭科室の電気はついていて、
「カーテン閉まってちゃわかんねーなー」
と菅原達。また遅くまで残ってるんだなと東峰は家庭科室を横目に歩いていると、カーテンの合間に見えた真っ白なドレスに身を包む名の姿。ビスチェタイプのトップから見える肌、鏡の前で前や後ろを確認している姿はいつもと違った雰囲気で、大人びたその姿に
(綺麗だ)
と素直にそう思った。そして、それには誰も気づいてない様で、
「おい旭ー行くぞー!!」
「おっおう」
自分だけが気づいたせいで、何かいけないものを見たような、けれど素敵なものを見たような、そして鏡前で姿を見る名が脳裏から離れない。心臓がバクついている。あぁ、こんな時に女子にうつつを抜かしている場合ではないのに。そう思いながら夜は更け
「あ、おはよー」
次の日クラスにつけば、いつもと変わらない制服姿の名に昨日のドレス姿を思い出し、少し照れながらも東峰は挨拶を返した。
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