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【HQ東】君の相手をこの俺に

第7章 君の相手をこの俺に


「サ、サイズ合わなかったらどうしよう・・・」
「大丈夫!その時はほどくの手伝うし!」
「一重だし!」
「いざとなったらロックはしない!」
ロックミシンはかけたいなと思いつつ、仲良くなるタイプではないと思っていた子達とも同じ関心があるものがあれば仲良くなってしまい、心強い友が大勢居るなと思う名。
「名ー帰んべー」
と菅原が窓を開けた途端。
「「「来た!」」」
と女子達が目を光らせる。
「うわっ、なんだよ。怖っ。」
「てかスガー、東峰居ないじゃーん」
「旭は先に帰ったけど」
なんだなんだ。残念だ。と共に東峰を待っていてくれた子達がさっさと帰り支度をする。
「何?なんかしたの俺?」
その反応に苦笑しつつ
「違うの」
と返せば
「相手、旭にするんだな」
と澤村。え?!と驚く菅原が澤村と名の顔を見比べると、少し恥ずかしそうにする名に
「マジか!早く言ってあげて!」
「つーか、菅原達が早く東峰連れてきてよー」
と名の後ろで厳しい目が光る。
「つ、連れてきます!」
と焦りながら言う菅原。
「明日連れてきてよ」
「昼休みに!」
「放課後じゃ直せないし」
「じゃーねー名」
と家庭科室を後にしていく女子生徒達。
「てか旭、自分じゃないって凹んで今日帰っちゃったよ」
「え?!嘘!」
「嘘じゃねーし!今日なんか作ってたろ!しかも相手役の!って」
「で、俺じゃないみたいって事で」
「えー嘘ー。東峰なのにー」
と凹む名。
「紛らわしいんだよ」
「ちゃんと伝えたくて」
としゅんとなる名に
「ま、明日連れてくるからさ」
「名からちゃんと言えよー」
そう言われながら3人別れた。話の流れの通り、この2日間。ずる休みをして東峰サイズのジャケットを作成した名。東峰に相手役をと言われた途端、作るしかないと思った。いざとなればパンツは制服でも構わない。ジャケットだけでも東峰に自分が作ったものを着て、一緒に歩いて欲しかった。デザインなんて既に決まっていた。
(だってここ最近東峰の事しか考えてないし)
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