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【HQ東】君の相手をこの俺に

第4章 最後の思い出1


「じゃあ」
と男女で階が別れているため手前の階段で別れを告げると、少し上がった名がすっと東峰の方に手を伸ばし
「あ、やっぱりちゃんと乾かしてない」
と、手ぐしで東峰の髪をすいていく。同じ目線、近い距離
「ちゃんと乾かさないと、夜は冷えるから」
と東峰を見つめ
『風邪引かない様にね』
「って帰ってった。」
と、東峰が男子部屋に戻ると皆の格好の餌食で
「あいつただのイケメンじゃん!」
と大笑いされる。
「旭相手に女子扱いって凄いな!」
「お前もう髪切ろ!」
「え、嫌だよー」
しかし本当にあの時の名は格好良く、階段の窓から入る明かりがさらに効果を加え
(女子に格好いいって思うなんてなぁ。)
と思い返しては、あの時のドレス姿も思い返し、名はキレイ系だなと想いにふける東峰だった。そして次の日の朝、
「日向おはよー」
「おはよー谷地さん!」
谷地と一緒に名も降りてきて
「あ、おはよー」
「名はよーす」
「おはよ」
「東峰昨日ちゃんと乾かしてから寝たのー?」
「あぁ、うん。まぁ。」
「まぁって」
乾かしてないなーと笑う名はいつも通りで、自分だけ気にしていると歯がゆくなる。
「「ま、がんば旭」」
にやにやしている二人に、昨日お互い恋愛はしないと言ったばかりなのにと思いながら食堂に行けば、マネージャー達と楽しそうにしている名の表情を見て恋愛はしない分一緒に居られれば良いと染々思う。そして、また1日が始まり、ペナルティ三昧と少しの変化。真似事と言われても良い、何かを得たい。みっともないとか、周りになんて言われてるかとかのプライドはいらない。そうやって、合宿最終日。ラストの試合。対梟谷。
「あいつら木兎とか」
「クロ···」
心配そうに見ている名に声をかける黒尾。
「ま、お前は今からこっち。」
と隣では音駒戦が始まり、あの試合前の儀式に名も呼ばれる。
「これでラストー!ファイトー!」
掛け声をして、音駒につけば
「お前はまたそうやって良いとこ取りしおって」
と猫又先生からの小言と共に試合が始まる。なんやかんや言ってもバレーをさらに面白く感じさせてくれたのは猫又先生だったなと思いながら、試合記録を取っていく。森然であり、音駒であり、烏野であり、
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