【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第1章 大胆な告白
学校が終わり、四人で青城へと向かった。他校の正門に他所の学校の制服姿で立つと、目立つみたいで、やたら青城生の視線を集め、いたたまれない気持ちになった。待てど待てど、岩ちゃんが来る気配は無いし、もう帰ったんじゃないだろうか。そもそも、会った所で私は一体何を話したらいいのか。昨日はどうも?…いや、おかしい。会いに来ちゃいました。…いや、無い無い。いや、まあ、会いに来たのだけど。
「てかさ、こんだけ来ないとなると部活でも入ってんじゃないの?」
「あー確かに。」
告白され、名前を聞かれ、友達になって欲しいと言われたけど、私は彼が青城の生徒で、〝岩ちゃん〟と呼ばれてるって事しか知らない。彼の名前も学年も、部活も何も知らない。そもそも、何故岩ちゃんが私に告白したのか。その理由も分からぬまま。
「ねえ、もう帰ろうよ。部活入ってたら何時に終わるか分かんないじゃん。」
「いや、ここまで来たら会うまで帰んない。生及川くん見てないし。」
イケメン好きのみのりんは、そう言って私の提案を拒否。ちーちゃんもマッキーも私の提案に頷かなかった。
「もう、私帰るからね!」
そう言って踵を返し、校舎に背を向けると、不意に名前を呼ばれ振り返った。振り返ると、根性論と書かれた黒いTシャツを着た岩ちゃんがこっちに向かって走って来ていた。