• テキストサイズ

【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです

第2章 女の子


 岩ちゃん達とは仙台体育館で別れ、ちーちゃんとみのりんと共にバスで帰った。バスの中ではひたすらみのりんがお兄ちゃんの悪口を言ってた。ちーちゃんは何だか元気が無くて、上の空だった。
 家に帰り着くと、既にお兄ちゃんは帰宅していて、リビングで牛乳を飲みながら雑誌を読んでいた。


「ちょっとお兄ちゃん!迎えに来たくせに置いてくとかありえないんだけど!」
「誰がお前を迎えに行くかよ。ちゃんと三条は送っただろうが!」
「いや、それは助かったけどさ!ついでなんだから乗せてってくれたっていいじゃん!ケチ!」
「お前もみのりもうるせーんだよ。つーか、お前、岩ちゃんどうだったワケ?」
「は?…い、今はその話関係無いでしょ!?」
「試合の結果聞いただけですー。」
「そんなの勝ったに決まってんじゃん!馬鹿じゃない!?青城はバレー強いんですー!」
「休みの日にわざわざ他校の応援に行くか?普通。」
「そんなの私の勝手でしょ!」


 その日の夜、岩ちゃんからマッキーの身を心配するLINEが届いた。大会中で大変な時にこうやって誰かの心配が出来る岩ちゃんはやっぱり優しいな、って思った。けど、あの時岩ちゃんがマッキーを送って行くって言った時、モヤモヤとした。もし、お兄ちゃんが迎えに来なくて、マッキーがそれを了承したら岩ちゃんと二人で帰ってたのかな?岩ちゃんとマッキーが隣を歩く姿を想像すると更にモヤモヤとした気持ちは色を増した。実際二人が肩を並べて歩く事は多分無いだろうけど、頭の中で浮かべる二人が隣を歩く姿は凄くお似合いで…。


「ああもう!頭ん中ぐちゃぐちゃでワケわかんない!」


 岩ちゃんがマッキーを心配してるという事に対してこんな気持ちを抱かないといけない自分がイヤになる。私、今凄くイヤな奴になってる。マッキーが嫌いなワケじゃない。寧ろ大好き。大切な友達。だから余計今の自分が凄くイヤ。そう思いながら岩ちゃんにお兄ちゃんがちゃんと送ってくれたから大丈夫だよと返信をした。


/ 76ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp