【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第2章 女の子
警備の人に事情を伺いたいと言われ、私とマッキー、岩ちゃんは警備室に連れて行かれたが、その後すぐに解放された。警備室を出る頃にはマッキーはいつも通りのマッキーに戻っていた。
「三条。送ってく。」
「は?そんなのいらないし。」
「マッキーの事は私達がちゃんと送り届けるから大丈夫だよ!」
「三条送って永野達が帰る頃には暗くなってるだろーが。」
「でもさ、岩ちゃん明日も試合だし、この後ミーティングとかあるでしょ!?」
送る、送らないの攻防をしながら体育館を出ると、私達に気付いたみのりんが笑顔で手を振って来た。
「三人共お疲れ様ー!蒼くんが家まで送ってくれるって!」
「え!?お兄ちゃん来てんの!?」
「ちーが蒼くん呼んでくれた。もうすぐ来るんじゃない?」
あのお兄ちゃんが快く仙台まで迎えに来てくれるとは信じ難い。
「みのりんまた余計な事お兄ちゃんに言ったでしょ!?」
「ちょっとそれ酷くない!?」
まあ、お兄ちゃんが来るならマッキーを車で送れるし、岩ちゃんに迷惑を掛けなくて済むし…。けど、お兄ちゃんが迎えに来るっていうのがかなり引っかかる。
「真希ちゃん、大丈夫?」
試合後で疲れているだろうに、及川くん達も残っていてくれたみたいだった。
「触らないで。」
心配そうに手を伸ばす及川くんの手をマッキーは振り払った。