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【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです

第2章 女の子


 タイムアウト後もリードを守ったまま。けど、烏野のリベロが下がり、入ってきた烏野の10番。この終盤に来て横幅めいいっぱいのワイドブロード。青城のブロックは誰も追い付けなかった。
 一瞬静まり返った体育館。烏野の歓声に一気に現実に引き戻された。


「…何あれ。」


 烏野の10番。多分お兄ちゃんと同じ位の身長。なのに、まるで背中に翼があるみたい。


「終盤に来てあんなに走って跳んで…化物じゃん。」


 マッキーの言葉に思わず頷いた。試合が長く続くのは楽しい。けど、体力には限界がある。誰か決めてくれ。囮で跳びたくない。相手のコートに早くボールが落ちて欲しい。バレー経験がある人はきっと誰しもが思う事だろう。けど、烏野の10番はそれを微塵も感じさせなかった。


「持って来ォォオい!」


 懸命にボールを追うその姿に目を奪われた。一瞬、自分が青城の応援に来てる事を忘れてしまう程に。


「っフリーで打たしてたまるかっ!」


 10番に上がると思ったトス。それを嘲笑うかのような真ん中からのバックアタック。
 気が付けば、開いていた点差は縮まり、ここにきて、烏野がその点差に追い付いた。


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