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【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです

第2章 女の子


「お前のせいで俺まで外に出されたじゃねーかよ!」
「自業自得でしょ!」


 一人走る筈が、お兄ちゃんと共に肩を並べ走る羽目になった。
 お兄ちゃんは大学に入ってから随分とチャラくなった。ろくに運動なんかしてない筈なのに、足が速いのは相変わらずで、ついて行くのがやっとの状態。余計ムカつく。
 お兄ちゃんと競うように走り、家から大分離れたコンビニに入ったお兄ちゃん。お兄ちゃんが戻ってくるのをコンビニの外で待った。


「…永野?」


 不意に声を掛けられ、顔を上げると、そこには岩ちゃんの姿があった。


「岩ちゃん!」
「こんな時間に何やってんだ?」
「ランニング!岩ちゃんこそどうしたの?」
「俺もランニング。」


 思いもせぬ所で岩ちゃんと会えた事に、思わず頬が緩んだ。


「岩ちゃん今日の試合凄かったね!私、興奮しちゃった!あんな熱い試合見たら、もういてもたってもいられなくて、あの後、皆でバレーしに行ったの!」


 他愛もない会話に岩ちゃんが相槌を打ってくれるのが嬉しくて、夢中で思った事を話した。


「明日も応援行くから!」
「おう。…つーか、こんな時間に女一人じゃ危ねーだろ?結構家から離れてんじゃねーか。送ってく。」
「大丈夫!今日は、」
「郁、お前の好きなやつ売ってなかったぞ。」


 コンビニから出てきたお兄ちゃんは険しい顔で岩ちゃんを見つめた。


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