【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第2章 女の子
青城はシード校という事もあって、今日は一試合のみ。もっと沢山応援したかったけど、仕方ないよね。
「あ、来た来た!」
女の子の黄色い声援を受け、登場した青城。女の子達の視線の先には及川くん。やっぱりモテるんだなあ。
「徹ー!」
その声援に負けないくらい大きな声を上げて及川くんに手を振るみのりん。みのりんの声に気付いたのか、王子様スマイルで手を振り返してくれた及川くん。その後ろには険しい表情の岩ちゃん。
「ほら、郁は言わなくていいの?」
「岩ちゃん、頑張ってね!」
ちーちゃんに促され、みのりんに負けじと声を張り上げた。一瞬絡み合った視線はすぐに逸らされた。にやにやとした表情を浮かべた花巻くんがこっちに視線を向けた。
「郁ちゃん、俺らには?」
そうだ、岩ちゃん一人に頑張ってなんて私、感じ悪かったよね。岩ちゃんに頑張って欲しいのは勿論だけど、青城の皆に頑張って欲しい。
「皆頑張ってね!」
そう言って両手を上げ、ぶんぶんと手を振った。