【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第1章 大胆な告白
「バスケしに行こ!」
「アンタ試合終わったばっかなのに、元気有り余ってんじゃん。」
「だって悔しかったんだもん!」
つい、岩ちゃん達の存在を忘れ、いつも助っ人を頼まれて負けた時と同じような反応を取ってしまったが、岩ちゃん達はみのりん達と遊びたくてわざわざ見たくも無いバスケの試合を見学する羽目になったんだ。それなのに私ときたら、そんな事も考えずに自分の事ばかり。
「ごめん!今の無し!今からカラオケでしょ!?私ちょっと寄るところあるから先行くね!岩ちゃん達も応援してくれてありがと!じゃ!」
それだけ言って、皆の元を離れようとすると、腕を掴まれた。
「待て。俺も行く。」
私の腕を掴み、そう言ったのは岩ちゃんだった。
「暗くなるし、一人じゃ危ねえだろうが。」
その言葉にピンク髪の男の子が、冷やかしを入れると、鋭い瞳で岩ちゃんが彼を睨んだ。そんな岩ちゃんの反応を楽しむかのようにニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「それにバスケやんなら、一人でやるより、皆でやった方がいいだろ。」
「でも、カラオケ…。」
「元々カラオケに行きたくて来たわけじゃねーし、別に構わねえよ。」
「そうそう。岩ちゃんは郁ちゃんに会いたくて来たわけだからね。」
「俺らも岩泉が夢中になってる子、見たかっただけだし。」
「花巻。」
「おー、そんな睨むなよ。」
好奇の目に晒されている私を庇うかのようにして、花巻と呼ばれたピンク髪の男の子の前に立つ岩ちゃん。そんな風に見られるのは不快だし、嫌だったけど、岩ちゃんが庇ってくれたお陰か、不快感は和らいだ。
「それじゃあ、皆でバスケしよっか。」
「及川くん、バスケ出来るの?」
「及川さんてば、何でも卒無くこなしちゃうんだよねー。」
「じゃあ、皆でやろうバスケ!」