【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第1章 大胆な告白
散々三人にからかわれるのだろうと思っていたが、帰り道は、みのりんの及川くん語りのオンパレードで、及川くんが想像以上にイケメンだったと言うみのりんに対し、マッキーはみのりんと反対で辛辣だった。ああいう男はろくでもないだとか、女慣れしてて、付き合ったら泣かされるのが目に見えてるだとか。そう言って言い合う二人をちーちゃんと宥め乍帰路についた。
家に帰ってから、暇さえあれば携帯画面を確認してしまう。なんだこれ。なんか、すごく岩ちゃんからの連絡待ってるみたいで凄く恥ずかしい。いや、まあ、待ってるんだけどさ。けど、別にここまで気にしなくても良くないか。だって、二日前までは赤の他人で、顔も名前も知らなくて…名前は今も知らないわ。と、自問自答を繰り返してるうちに、いつの間にか寝てしまっていたらしく、目を覚ますと、部屋は真っ暗だった。携帯画面にはメッセージの通知を知らせるランプが点灯していた。慌ててメッセージを確認すると、それは一時間前に届いたものだった。
『今日はわざわざ青城まで来てくれてありがとな。顔見れて嬉しかった。これ、俺の連絡先な。』
顔文字も絵文字も無い素っ気ない文章だったが、岩ちゃんらしさが、ひしひしと伝わってきた。ただ、連絡が来ただけなのに、こうも気持ちが高ぶるのは何でだろうか。多分、あれだ。久しぶりに新しい友達が出来たからだ。まあ、それには少なからず、自身に対し、岩ちゃんから好意が寄せられていると分かっているからっていうのもあるだろう。別に男友達が今まで居なかった訳じゃないが、昔から何をやるにもちーちゃんと一緒で、高校に入ってからはみのりんとマッキーも加わり四人でつるむ事が多かったから、これといって親しい異性の友達がいなかったからな。まあ、岩ちゃんとこれから仲良くなれるかは分からないけど、少なくとも私は、岩ちゃんの事を知りたいと思ってるし、仲良くなれたら嬉しいな、とは思ってる。