第5章 お仕事【エルヴィン・スミス/微裏】
分隊長はそのまま私の目の前のソファーに座り、デスクの上にある書類に目を通し始めた。
もしかしたら邪魔者扱いするかもしれないけど………
私は意を決して分隊長の隣にすわった。
『…………………?』
ちら、と私の方を見てくれるが、またすぐに書類に目をやる。
………んん、やっぱりちょっと寂しい、かな、
そのまま私は私より高い肩に頭を傾ける。
『っ…………』
なんか言われるかな、出ていきなさいとか言われるのかな……………
『…………どうしたんだい?』
びっくりするほど優しい声で頭を撫でつつグッと私の頭を自分の肩へと乗せてくれる。
『え、えと……………その…………』
肩を抱き寄せられ完全に密着している私はドキドキが止まらなかった。
『もしかして、寂しくなっちゃったかい?』
顔を覗かれ、分隊長の長い睫毛に目が釘付けになる。
表情は怒ってる、というわけではなくどこか嬉しそうだった。
『あ…………えと…………はい………ごめんなさい』
『謝らなくていいよ、…………ほら、おいで』
書類を置きそのまま私を引き寄せてくれる。