第5章 お仕事【エルヴィン・スミス/微裏】
『っな、え、えと…………』
『もう時間的に部屋出が禁止の時間だろう?私は作業が終わったらソファーで寝るからベッドを使いなさい』
すでに時間は11時を過ぎていた。
で、でもそれにしても………朝まで一緒に………いるってこと………?
一気にソワソワしてしまう私に比べて分隊長は何も考えていないかと思うくらい冷静な顔をして作業をしている。
『っあ、あの、わ、私だけベッドを借りるのはちょっと………』
『ん?』
『その、えと…………私がソファーを借ります、分隊長はベッドでゆっくり休んでください』
『気は使わなくていい、私はこの仕事が朝までに終わるかどうかの瀬戸際だからもしかしたら寝れないかもしれないからね。君はベッドをつかいなさい』
『………でも。』
『…………いいから。使いなさい』
その後私が何回も話しかけても答えてはくれなかった。
それだけ仕事が忙しいんだ。
やっぱり私じゃまじゃん。
ちょっとだけふてくされながらソファーに座りながら丸くなる。
部屋に来たけどなにも話せない。
みつめることしかできない。
もしかしたら分隊長、本当は私に気を使って告白のOKしたんじゃないだろうか、という疑問までわいてきたりして。