第5章 お仕事【エルヴィン・スミス/微裏】
私は一口少しぬるくなったホットミルクを口に運ぶ。
部屋には分隊長のペンを走らせる音と私のホットミルクの嚥下音だけが響いている。そしてたまに紙を捲る音。
えと…………なんか気まづい、というか…………
いま、私はなんで部屋にいるんだろう、ということしか頭になかった。
むしろ私は邪魔なんじゃ…………
まわりを見渡すと本がいっぱいある。難しそうな本ばかりだ。そして、生活感のない部屋が広がっている。
どうやって生活しているんだろう…………
『』
『っは、はい!』
いきなり名前を呼ばれてシャキッと立ち上がる。
もしかして部屋に戻りなさいとでも言うのかな……?
『今日はここに泊まりなさい、寝るところはそこのベッドでいいかい?』
………………
はい?