第3章 僕だって君を守れるんだ【アルミン・アルレルト/甘】
『っ!!さ、さっきからわかったような口利きやがって!!』
男子兵が腕を振りかぶる。
っ、アルミンは格闘術では負けてしまう…………
『アルミ『ごめんね、』
アルミンは片手で力強く私を抱き寄せると片手で掴んだ園芸用のはさみの先を相手に向ける。
近くでアルミンの息遣いが聞こえる。手が震えている。
『っ………くそ!!女野郎め!!!』
ハサミの先を向けられ驚いたのか這うように逃げていく兵士達。
カラン、とハサミを落とすアルミン。
『ア、アルミン…………』
『怪我はない?』
『アルミンだって…………もう、』
『あ、あわわ、泣かないで………』
細い親指で流れている涙を拭ってくれる。
『無茶、しすぎだよ………』
『…………君は優しいね。でもね、僕は………その、女の子1人なら守れるものは身につけているつもりだよ。もちろん………力では負けてしまうと思うけど………でも守るために必要なのは力だけじゃないと思うんだ。』