第11章 ヤキモチと本音
母親と父親が興味津々で由佳に話しかけている。
由佳も必死に答えている。
そして母親にケガの手当をしてもらって
おどおどと不安げにしている。
今日人連れてくるかもしれないから、夕飯お願い
とは伝えておいた。
山口だと親は思っていたみたいだけど。
「ちょっと、蛍!女の子ならそういいなさいよ!山口君だと思ってニンニクたっぷりのから揚げとかにしちゃったわよ!」
「大丈夫デショ。それで喜ぶタイプだから」
ひそひそ話しているところに由佳が近づいて
「おばさん…あたし何か手伝う事とかありますか?」
「ないわよ~。蛍と部屋で待っててね。」
「あ、はい…。わかりました。」
少し不安そうな顔をしながら僕の手をツンと引っ張った。
自室に連れていき由佳を
足と足の間に無理やり座らせた。
真っ赤になりながら由佳が
恥ずかしい…というので
じゃ、一生してくれないワケ?
ってきけば
そうじゃないけど。って
そこから付き合った事を部の人達に伝えるか
ってなった。
結論は、聞かれたら素直に答えればいいけど、
わざわざ自分から付き合ったから!
と主張するのも…ってなり、
他の生徒からも聞かれたら正直に答えればいいとなった。