第11章 ヤキモチと本音
そうこうしている間にスイパラの予約時間に近づいていたので、
ゲーセンを後にし、
由佳を待たせ百均でパパッとイヤホンジャックを買って
スイーツ食べ放題のホテルに着いた。
予約の名前を言うと席に案内され、ルールを説明された。
簡単に言えば食べ残しは罰金と言うことだ。
二人好きなモノを取りに行くと
由佳は割とまんべんなく取っていっていた。
お皿中ケーキだらけの僕がケーキを頬張ると
由佳は待ってましたと言わんばかりに
僕を自分のスマホの写真に収めた。
「ちょと…消してよ…。」
「いいじゃん。思い出だもん!誰にも見せないし!」
あ~これ意地でも言う事聞かない時の態度だ…。
と早々に諦めケーキを食べる事に専念する。
由佳も一枚撮れたから満足したのか
パクパクと美味しそうに食べている。
お互いまたおかわりに行って。
由佳はアイスとプリンが気にいった様で
それらを多く持ってきた。
お互い満足するまで食べて、
時間が余ったので飲み物を飲みながら、
さっき貰ったブードゥー人形を、
イヤホンジャックに着けると由佳は嬉しそうに微笑んで
「着けてくれるんだね…。ありがとう!」
とまたあの甘い声で言うから
「…由佳はつけないの?」
「あっ!そうだよね!今つけちゃおうっと!」
スマホケースのストラップを通すところに
僕と同じ赤いブードゥー人形が着けられた。
僕はそれがすごく嬉しくて…。