第6章 左隣と君
白いレースがひかれた丸テーブルの上にチョーカーが並んでいた。
サイズ的にレディース物だろう。
その中の一つに僕は目を奪われ
つい手に取ってしまっていた。
黒いベロア生地のチョーカー。
真ん中にシルバーのデザインバチカンが付いており、
そこから垂れ下がるように
シルバーの三日月の形をした大き目のチャームが目をひいた。
三日月のチャームには黄緑色の石が埋め込まれ、
それを守るように蔦が巻き付いている。
アジャスターのチェーンには
シルバーのバラの花が等間隔に4つならんでいる。
つい、由佳につけてもらいたいし、
似合うだろうと思ってしまった。
この間のお礼にって渡すのにはアクセサリーは重いよなぁ…
と思って値段を見ると値段もなかなか重い値段だ。
さすがに7千円はなぁ…
なんて思っているとひょいと後ろから店主がニコニコしながら顔を出した。