第6章 左隣と君
今日は、急に部活が休みになった。体育館の補修があるらしい。
その連絡を朝練で受け、由佳と出かけるのもありかな…?
と思ったけれど、
昼休みに由佳の仲の良い女子に先を越されてしまった。
せっかくの休みだし家でまったりする方がいい…
と思いながら。
放課後、山口が久しぶりに街に二人で行こうなんて…
断ろうかと思っていたけど、
まぁたまには付き合ってあげるのもいいかな。
と思い、承諾した。
いつも降りる駅より少し先に行った繁華街。
この辺では一番の繁華街を二人でぶらぶらと歩いていた。
「ツッキーはどこか寄りたいところある??」
特にないな…
と思い返事をしようとしたとき
黒色の柱に真っ赤なレースカーテン、黒の遮光カーテンが目に飛び込んだ。
なんのショップかもわからないのについ指をさしてしまい
吸い込まれるようにカーテンを上げ山口と中に入ってしまった。
あまり広くない店内には
アクセサリーが沢山置いてあったので、
アクセサリーショップなんだろう。
まぁ、少し見て帰ろうと思ったら、
色素の薄い髪の長い中性的な人が、
いらっしゃいと声をかけてきた。多分男性だろう。
「ここに来たのも何かの縁だよ。まぁゆっくりしていってよ。」
そう言われなんとなく店内をウロウロしていたら