第5章 それが当たり前で
部活に出たら、髪型が変わっているのに気付いた、
キャプテンや菅原さん、清水先輩が可愛い!って
由佳を褒めて、頭を撫でていた。
キャプテンと菅原さんに撫でられてる由佳は
とても嬉しそうに笑っていた。
ふと、由佳の理想のタイプが頭を過った…。
身長はともかく、
(普通にタイプに入れるような身長ではないから。)
キャプテンと菅原さんは由佳の言っていた理想のタイプにばっちり入るよね…。
由佳は菅原さんに
「由佳は犬みたいだな!耳としっぽがそのうち生えてきたりしてな!」
なんて言われ、満更でもなさそうな顔をして、
そんなバカな話聞いた事ないですよ!
なんて笑っていた。
本当に尻尾が生えてたらぶんぶん振っているような雰囲気で。
練習が始まって、
由佳の理想のタイプを思い出さないように、
さっきの笑顔を、さっきの嬉しそうな由佳を、
思い出さないようにボールを出来るだけ思い切り叩いた。
それでも気分は晴れなくて…
イライラして冷静でいられない事がわかっていたから、
休憩時間に由佳と一緒に帰れないことを手短に伝えた。
由佳は一言、
わかった。とだけ言って。
部活が終わり頭を冷やそうと少し遠回りをしながら帰ったら、
王様と小学生がいた。
体育館で部活が出来ないから、外で練習しているんだろう。
興味もあって王様達と少し話をした。
王様はやはりあの事を気にしてはいるみたいで、
少し煽ったら胸ぐらを掴んできた。
バカみたい、たかが部活であんなに熱くなって…。