第11章 ヤキモチと本音
僕に抱っこされるのにも慣れてきて、
まともに会話が出来るようになってきた。
「ねぇねぇ、蛍は潔子さんが好きだったんじゃないんだね。あたしずっと潔子さんが好きなんだと思ってたよ…」
「それを言いたいのはこっちの方なんですケド。僕だって澤村さんだと思ってたし」
「お互い誤解してたんだねぇ~…あ、蛍はグッチーには言わないの?」
「聞かれれば言うケド。なんで?」
「いや、親友だからちゃんと言うのかな?って思ったんだよ」
「何それ…」
「じゃ、あたしから言っちゃおうっと!」
「…勝手にすれば」
「蛍!!月がキレイだよ!」
ニコニコと満面の笑みで言う由佳は本当に愛おしくて…
「ハイハイ。それあの時言って欲しかったんだケド?星じゃなくて…」
でも、僕は素直に、死んでもいい。なんて
思っていても言える訳なんてないからさ。
「え?星知ってたの?」
「後で知ったよ。」
少し照れてる由佳も可愛くて。
というより、今現在すべてがカワイイ…。