第11章 ヤキモチと本音
そして帰る時間になり手を繋いで送りながら
「月が…キレイだよ」
「うん…死んでもいいよ…」
そう言いながら微笑む由佳は
月に映し出され幻想的で美しかった…。
それこそ今夜の月に連れて行かれそうな位に…。
マンション前に着き、
明日の部活も一緒に行こうね。
って当たり前の事を言うから不安になる…
「当たり前デショ…」
っていうとニカっと笑い
「また、明日ね!後でメッセージ、蛍お家着いたら頂戴!」
家に着き、
僕は両親から、夕飯時になぜ泣いたのか?と聞かれ、
由佳には悪いけど、簡単に説明した。
両親共々由佳をかなり気に入ってたらしく、
そんな、ご飯が冷たいなら毎日家で!!
と言っていたけれど、
流石に毎日は来ないよ。出来るだけ連れてくるよ。
とも伝えたら
あんたの出来るだけは信用ならないのよね…
とため息をつかれた。
【家着いた】
とだけ由佳に送ってお風呂に入った。
メッセージアプリを確認すると由佳から来ていて
【おかえりなさい(^^♪無事ついて安心!今日はありがとう(^_-)-☆色々あったけど、幸せな一日になりました!】
由佳の本音なんだろうなぁ。と思いながら、
返事に少し困り
【僕も】
とだけ返したら
【うん(#^^#)今日はもう寝るね♪おやすみなさい蛍♡】
【おやすみ】
ハートが付いたりしてるのに照れてしまい
ろくな返事も出来ない僕は…
付き合った日なんだからもう少し位どうにか出来ないの…
と自分で責めて。
それでも心は舞い上がって
《ソレ》は溢れんばかりに高鳴っていく
その中で幸せに浸りながら僕は明日へと眠りについたんだ。