第11章 10章 距離感
誠Side
朝練が終わり、教室に戻るとそこには幸せそうなオーラを今にも放ちそうな顔が緩みまくっている梨雄がいた。
あいつは俺が隣に座っても何にも気づきもしない。
でも幸せそうで何よりだ。
俺はあいつに軽く声をかけ付き合えたのかあいつに探りを入れた。
というか真っ先に聞いたといったほうがいいのだろうか。
あいつは俺にばれるのが不安な顔をしながらも嬉しそうだ。
とりあいず俺の方がいい男だろと言わんばかりのウインクを飛ばし休み時間話聞かせろよといった。
時間は変わり休み時間
「何でこいつらまでいるんだよ」梨雄はそういう。
俺らはいつもの屋上入口手前の踊り場にいる。
桐崎と矢上と共に。
桐崎が「まぁいいだろ?俺ら友達で去年はクラスのイツメンだったじゃんかー。」と軽く言う。
梨雄はいつも友達があまりいないと言うがあいつには俺や桐崎、矢上といった少ないけれど普通の友達よりは断然仲のいい友達を持っている。
俺が持っているほぼ伊達にすぎないたまにしゃべる友達というなの知り合いがたくさんいるよりこんな仲のいい友達が三人いる方が断然いいと思う。
だから俺はこいつらを誇りに思う。
すると矢上は「梨雄、お前昨日あのあと彼女ができたらしいな。おめでとう」という。
昨日矢上は澪に「俺と付き合え」なんて言っていたのによく喜べるなと思う。
俺が言えた話でもないが。
続けて矢上が話しているのを聞いていると「お前に彼女ができたのに便乗して俺は澪にもう一度付き合うよう言ってみようと思う」
俺は耳を疑った。
とともに口を開いた。
「お前、何言ってんだ?」
そういうと「便乗してもう一度言ってみるといっているんだ」
こいつ、昨日初めて会ったばっかの人間に良くここまで全力になれるな
そう思ったとの共に俺は思った。
こいつ、全然状況わかってねぇ。