第17章 最終章 夢は現実に
梨雄Side
澪から連絡が突然あった。
その連絡はメールで
「突然何だけど来週日本に帰ります。向こうの学校も卒業することが決まったので日本でまた生活しようと思ってます。」
短文のメールだったが嬉しかった。
俺は即様連絡し、当日空港まで迎えにいくことにした。
そして今日は澪が日本に帰ってくる日だ。
とても楽しみだった。
新しい夢のことを話したかったからだ。
俺は高校の時自分の夢をなくした。
だからこそ、周りがそれを気遣かっていたし、澪もそれを気にしていた。
それもあって新しい夢が見つかったときすごく嬉しかった。
俺は自家用車で空港までいくと、澪からの連絡を待った。
乗客出口でしばらく待っていると少し遠くから「梨雄?」と聞こえた。
その声は週に一回聞いていたあの声で俺は軽く手を降った。すると出口から出てきた澪は俺に泣きながら笑顔で「ただいま。」といった。
俺はそれに対して「おかえり」とだけ返した。
二年ぶりの再開なだけあって服の趣味も前より少し変わっていたし、俺自身も少し変わっていたと思う。
けれどそれはお互いなことには変わりなかった。