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恩讐の花嫁 【Fate/GO 巌窟王 夢小説】

第4章 誓い



***

 アヴェンジャーに促されるままに、教会へ入る。数時間前に、私とアヴェンジャーが再び契約を結んだ十字架前のベンチに、崩れるように倒れ込んだ。アヴェンジャーも、私の横たわっている同じベンチに、腰掛けた。「疲れた」と言ったアヴェンジャーの言葉は、本当のようで、いつもよりと比べて明らかにテンションが低い。
 それでも、アヴェンジャーはおもむろに立ち上がったと思うと、毛布を持ってきてくれた。
「どうしたの、その毛布……?」
「ここを出る前に見つけておいたものだ。眠るときに使えるだろう。」
「アヴェンジャーは?」
「以前にも言ったが、サーヴァントは睡眠を必要としない。お前が使え。」
 それでも、サーヴァントだって、眠ることで魔力を節約・回復することができるはず。そう言おうと思ったが、やめた。多分、アヴェンジャーは、敵襲に備えて、見張りをするつもりなのだろう。サーヴァントが1人しかいないのだから、いつもみたいに交代制を取るわけにはいかない。アヴェンジャーは、さっきの戦闘で疲れているはずなのに……。でも、私は非力なマスターだから、アヴェンジャーの気遣いに甘えることしかできない。自分の身すら守れないということが、このような状況になった今、アヴェンジャーに余計な負担を掛けてしまっているのだ。
「……、あり、がとう……。」
 お礼だけを言って、毛布を受け取ることにした。
「食事はどうする。サーヴァントは食事を必要としないが、お前は人間だ。カルデアから持ってきた、非常食のストックはどの程度だ?」
「えっと……。今回は、軽いミッションってことだったから、3日分だけ。水も、同じ分量だけ、かな。」
「そうか。少ないな。だが、食べられるうちに食べておけ。緊急時に動けないようでは困る。」
「ありがとう。あとで、ちゃんと食べるよ。」

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