第4章 4
朱音side
校舎へ向かう途中、総悟に会った
総悟は辛そうな顔をしていたけど、何を聞いても"大丈夫"としか答えなかったため、あたしも聞くのをやめた
そして今は総悟と共に病院へ向かっている
総悟は無理しているように、喋りっぱなしだった
その内容は決して神楽のことには触れていなかった
「着きやした。入りやす、姉上」
総悟の後に着いていくと、ほっそりとした女の人がベッドに座っていた
「いらっしゃい、総ちゃん、朱音ちゃん。会いたかったわ」
『はじめまして!私、総悟の友達の立石 朱音と言います!』
なるほど、総悟に少し似ている
「フフフッ。総ちゃんから話は聞いているわ。いつも総ちゃんと仲良くしてくれてありがとう」
「姉上、俺が朱音と仲良くしてあげてるんですぜィ?」
『はぁ?あたしだって?お姉さん!総悟っていつからこんなにドSになったんですか?』
「何言ってるんでィ?俺の性格は生まれつきでさァ」
『あんたそこ威張るとこ!?何でそんなドヤ顔出来んの!?』
わーわーと言い合いをしていたらお姉さんが嬉しそうに、楽しそうに笑う
つられてあたしたちも笑った
暫く話すと、お姉さんは検査のため看護師さんと行ってしまったため、あたしたちも帰ることにした
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