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【イケメン戦国】イケメン恋戦♪

第2章 Happy birthday!~信長様奮闘編~


最近何やら城内が騒がしく感じるのは気のせいだろうかと、信長は肌で感じていた。

長(もう五の月になるのか・・・。そういえば、昨年も皆浮足立っていたな。またアレがはじまるのか。)

信長は自分の生まれ日が近づいてきた事をふと思い出した。でも自分からはそれを公言する気も更々無かった。

長(皆、知らないふりをしていて、驚かそうとしているが、秀吉などはいつもより素行がおかしくなるからすぐに何か企んでいると明白ではないか。)

長「それより麗亞だ・・・どこに行ったあやつ。まだ今日は顔を見ておらぬ。」

今までは女子(おなご)一人の顔など見ずとも特に問題はなかった信長だが麗亞が信長を本能寺の一件より助けて以来、片時も考えない日は無い程になっていた。

五百年後の時を超えてこの時代にやって来ただけでも信長には興味津々な事だが、ことあるごとに逆らい、そして時には信長を叱りつけ、思いどうりにならないばかりだとおもいきや、時に見せる弱弱しい所や、くるくると変わり分かりやすい表情にも、信長は目が離せなかった。

そして知らない間に信長の心の奥の自分すら知らなかった感情にまで気づかせ、これほどまでに執着し心を焦がす存在になるとは。

戦などでは眉一つ動かさない信長が麗亞の事となると全く余裕がなく眉間にしわを寄せることも多々。その度に
周りの者を驚かせている程である。

足早に麗亞の部屋へ向かう。部屋の前に来て一応声をかけた。

長「麗亞居るのか?」

呼びかけも空しく、中からは何の物音も聞こえてこない。

長「入るぞ・・・。」

しかたなく襖を開け放ってみる、しかし、やはりそこには麗亞はおらずしんと静まり返っていた。

長「なんだ、居ないのか・・・。」

ふと、文机(ふづくえ)の上になにやら見たことのない形の巾着が置いてあった。それが何か気になった信長はその巾着を手に取る。

ポトリ・・・その瞬間少し開いていたのか何か中から四角い物が零れ落ちた。

長「なんだこれは?あやつの肖像画か?」

新しもの好きの信長はその四角い物に目を奪われてまじまじと見つめる。四角い固い何かの皮でできたような入れ物によく見ると麗亞の肖像画のようなものが小さく描かれている。その横には文字やひらがなが沢山並べられていて何のことやらわからない。
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