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イケメン戦国~捕らわれた心~

第7章 紡がれる日々



「愛してる」

堰をきって泣き出す白雪
抱き締め あやす様に撫でながら
何時ものように笑ってやる

「で お前はどうなんだ?」

政宗のからかう様な声に
泣き笑いの顔で視線を上げ

しゃくり上げながら賢明に
言葉を紡ぐ

「わた…し…だって…」

「決めてた…から…この…身体に
片目の…龍入れた時…」

その言葉に
華奢な肩に舞う
隻眼の龍を思う

どれ程の痛みであったか
自分とまた 出逢える確証の無い中で
どれ程の想いであれを彫ったのか

それを想えば 苦しいほどに
胸が沸き立つ

「本当は…怖かった…政宗にっ…
逢えなかった…ら…どうしようって」

「でも…もし逢えなくても…生涯…かけて」

「…愛するって 決めたから」

しっかりと瞳を合わせる
政宗の青い左目に 白雪が映る
凛とした声だけが 政宗の耳に響く

「一生涯
政宗だけを愛し続けると誓います」

全身の血が巡り
生きてる事を実感する
胸に 指に 唇に 愛が溢れる

白雪からこの
眼の眩むような幸福を
何度与えられた事だろう

「良くできました」

余裕ぶって言ってみても
心が裸になった様で
どうにも気恥ずかしい

誤魔化すように唇を奪っても
甘い唇につい 夢中になり過ぎて
我を忘れ 白雪が膝を崩す頃には
首筋に 胸元に 無数の所有痕を
花咲かせていた

「んっ……も…無理…」

もう立っていられない
と言いたげな顔で
身体を預けてくる

「可愛いすぎる お前が悪い」

「っ…政宗のせいなんだからっ」

「責任…とるんだったな」

「…そう…だよ」

当然のように
不敵な笑みを浮かべ

「任せろ」

そう告げて心済むまで
白雪を堪能する政宗

庭の中央に作られた東屋へ
くったりとした白雪を腕に
入っていく

三畳程の広さで
畳敷になっていた

「わぁ…お部屋みたい」

驚きの声を上げる白雪に
してやったり顔で政宗が
嬉しそうに応える

「だろ?花見はもちろん
月見もできるし…」

言葉の先を聞こうと
白雪が政宗の顔を見上げる

「…子作りだって可能だ」

「っ…」

眼をみはり頬を染める白雪に
にやりと笑いかける

じりじりと追い込めば
そろそろと後退し壁際で止まる

「あっ……」

「どうした 白雪」

意地の悪い笑いが止まらない

「駄目だよ…誰か…」

「ここは俺の城だ 許可なく誰が来る?」

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