第13章 十月十日
くすくす笑いながら
白雪の細い指が
形をなぞるように
何度も動く
その度
疼くような甘い刺激が
腰に広がる
「自分から…
口付けて…きたろ」
「政宗からだよ?」
いつの間にか着物を越えた
細い指がするすると
腰の褌をすり抜けて
政宗の自身に絡み付いた
「っ…こらっ」
「なぁに?」
白雪が愛らしい声で応え
首を傾げる
「…悪戯を仕掛ける前の
子猫みたいな目してるぞ」
「ふふっ…悪戯って?」
白雪の手が二本に増え
淡い刺激を繰返し
繰返し休みなく与えてくる
どうにも我満出来ずに
白雪の首すじに
顔を寄せれば
独特の甘い香りに
理性の糸が容易く揺らぐ
舌を這わせ
久々の肌を味わう
「あっ…はぁ…」
政宗の自身から溢れ出た滑りが
白雪の両手によって
塗りたくられて
ぬるぬると
亀頭を撫で回す
「くっ…こら…もぅ止めろ」
「…気持ち良くない?」
白雪が
寂しげに眉を下げ
悲しげに手を離した
その隙をついて
白雪の両手を縫い止める
「馬鹿…気持ち良くない訳ないだろ」
「…じゃあどうして?」
上目遣いに覗き込まれて
堪らなくなる
息ごと奪う様に
深く口付ける
何度も角度を変えて
深く深く口付ける
(あぁ…くそ…可愛すぎる
めちゃくちゃにしてやりたい)
(っ…駄目だ…腹に子がいるのに…)
「んっ…んん…
まさ…むねぇ…だい…て…」
「っ…‼」
政宗は唇を突然手放し
白雪の胸に顔を隠す様にして
長く深く息を吐く
ゆっくりと顔をあげると
それはもう先程までの
余裕なき政宗ではなく
何時もの様に
不敵な笑みを浮かべた
余裕綽々の政宗の顔
「まさ…むね?」
「…あぁ抱いてやる…優しくな
お前をめちゃくちゃに抱くのは
腹の子を無事に産んでからだ
覚悟しとけよ?」
「っ…まさ…んんっ」
宣言通りに極力優しく
白雪の躯に触れる
滑らかな絹の様に
政宗の手に吸い付いてくる
白雪の肌をじっくり堪能し
柔らかく熱い蜜壷を
ゆっくり楽しみ
とろとろに溶けた白雪の躯に
ゆっくりと自身を溶かし入れる
こんな風に
女を抱いたのは初めてだった
(慈しむ様な
まぐわいも悪くない…)