第27章 What is your dream ? #10
「みんなが笑顔って、みんなが幸せでいる空間ってこと?」
さすが翔ちゃん、俺の言いたい事を理解してくれた。
「ん、そういうことだと思う。だって俺、今のこの空間大好きだもん。いつも4人が幸せでいてくれるから俺も幸せ」
「なんか雅紀っぽいね」
「だな。でもさぁ、それで言うとさコンサート会場なんてもっと幸せなんじゃないの?あんな大勢のファンの人たちがみんな俺たちの事観に来て笑顔になってくれてるんだよ?」
「うんっ!あの空間は最高だよねぇ」
「なんかさ、俺たちの夢ってこの仕事したことによってみんな叶えられてるよな。あと叶ってないのは翔さんの夢だけか」
「俺の夢はいいよ~、夢って程ではないし」
照れ笑いする翔ちゃん。そんな翔ちゃんの手を大ちゃんは両手で握り真剣な顔をする。
「大丈夫、翔の夢は俺が叶えてあげるから、な?」
「え、でもドレスなんて着れないよ?似合わないだろうし」
「いーや!ぜーったい似合う!翔の夢はきっちりと俺が叶える!俺の夢でもあるんだし」
「だったら俺もカズにドレス着せよ~っと」
「え?僕も?」
「うん、だって俺の夢はカズを嫁に貰うことだもん」
「おー!いいねぇ、合同挙式するか。神父様は雅紀だな」
「お、俺?」
「人の幸せが好きな雅紀にはぴったりだね」
翔ちゃんが嬉しそうに微笑むと他の3人も笑顔で俺を見て『ウンウン』と頷いた。
俺の心がまたポカポカする。
俺の大好きな空間…いつまでもこの5人で同じ空間に居続けることが今の俺の夢。
コンコン…ガチャッ
「ARASHIさん、そろそろお願いします!」
「「「「「はーい!今行きま~す!」」」」」
『ねぇ、あなたの夢ってなに?』
End