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恋歌 《気象系BL》

第21章 What is your dream ? #4


建物の中に入るとそれらしき人たちがわんさかといた。智くんがキョロキョロと辺りを見回すと一人の人が手を振った。

「おーい!大野、ここ、ここ~」

「あ、いた…岡田っち」

智くんの後について行くと手を振ってた人物の前に立ち止まり俺を振り返る。

「翔くん、こいつがさっき話したダチの岡田」

智くんが紹介してくれた岡田くんを見るとこちらをじっと見ていた。

「はじめまして、櫻井です」

そう挨拶をすると

「かわいい…」

ポツリと呟く岡田くん…

「は?」

何言ってんだ?この人。

「あっ!ごめっ!大野が友だち連れてくるって言ってたから、テッキリもっと男臭いの連れてくると思ってたんだよ…まさかこんな可愛い人連れてくるなんて思ってなくて、吃驚した!」

「あの、俺男ですよ?」

「わかってるよ、なんで?」

さも当然みたいな表情で答える岡田くん。

「いや、可愛いって言うから」

「可愛いに男も女もないでしょ?」

「…そうなんですか?」

「そうなんです!今まで言われたことなかったの?」

岡田くんが可笑しそうに笑った。

「前はありましたけど、最近はないです…背も伸びたし」

中学までは背が低かったから女子に可愛いってからかわれたりしてたけど、さすがに最近は言われなくなってた。

「サイズの問題じゃないんだけどね?」

サイズじゃない?じゃあなんで?訳がわからず首を傾げると智くんの不機嫌そうな声。

「岡田、まだ始まらないのかよ」

「ん?あ~もうやるよ…櫻井くん、ちょっと踊ってくるからちゃんと観ててね?」

「はい、楽しみにしてます」

岡田くんはニコッと笑い、部屋の真ん中に歩いていった。

「チッ!」

隣から舌打ちが聞こえ智くんを見ると眉間に皺を寄せていた…朝会ったときもそうだし、今日の智くんは機嫌が悪い?
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