第13章 おいしいひととき
風呂場で嫌がる翔さんを宥めながらナカに出したものを掻き出した。
「潤の馬鹿…」
風呂場でペタりと座り込み涙目で俺を見上げる翔さんはほんと幼い子供のようで…ナカに出したことは申し訳ないと思いながらもその可愛らしい姿に頬が緩んでしまう。
「ごめんね、翔さん…ナカで出す前に抜くつもりだったのに翔さんが締め付けるから」
「俺そんなことしてないもん!」
『してないもん!』って、ホッベタ膨らませるって…なんでこの人プライベートだとこんなに可愛くなっちゃうんだよ…店で会ってた時は2歳差が凄く大きく感じたのになぁ。
「気持ちいいから締め付けたんでしょ?それとも翔さん気持ち良くなかった?」
そう言うと翔さんは顔を真っ赤に染めて俯いた。
「え、あの…気持ち良かったよ」
「じゃあ翔さんが締め付けたんだよね?」
「…う、ん」
「じゃあ俺悪くないよね?」
「うん」
「じゃあもう一回していい?」
「うん…って、え?やだっ!無理!」
翔さんが勢い良く顔をあげた。
「『うん』って言ったよね?ほら行くよ?」
翔さんを抱き上げ寝室へ戻りまた同じことを繰り返してしまった俺たち。
2度目の時は流石に翔さんもぐったりでそのまま眠りに落ちてしまい、仕方なく寝ている翔さんの後始末をしたあと、ひとりで夕食の準備をした。この様子じゃ起きても料理するどころじゃないだろうからね。