第8章 Lovers
「ごめんな?翔があんまり綺麗だったから見とれてた」
そう言ってチュッとキスをすると翔は恥ずかしそうに目を伏せると
「ひとりきりで気持ちよくなるの嫌なんです…智さんも一緒がいい…」
なんて可愛いおねだり
「あのさ、翔が気持ちいい時って俺も一緒だよ?」
「え?」
「翔が感じてくれてるの見るだけで俺も同じくらい気持ちいいの」
頬を紅く染める翔。
「さっきさ、温泉で翔が俺に触れてるからいつもより気持ちいいって言ってたじゃん、俺も翔に触られて気持ちよかったけど今も翔に触れてるだけで気持ちいいよ?だからしてる側もされてる側も同じなんだよ、自分だけが気持ちいいわけじゃないから…翔が気持ちよくなればなるほど俺も気持ちいい…だから恥ずかしがらないでいっぱい感じて俺も気持ちよくして?」
躊躇いがちに、それでも小さく頷いてくれる翔。
「ありがと、一緒に気持ちよくなろうな?」
恥ずかしそうにニコッと笑った翔の髪を撫でながら何度もキスをする。
「んっ、」
翔の腕が俺の背中に回り掻き抱く。
唇を離すと蕩けたような顔をした翔が俺の頬に手を添えた。
「はぁっ…さと、しさん、も、気持ち、い…?」
「うん、いいよ?」
「よかっ、た…」
嬉しそうに微笑む翔が可愛くて仕方ない…こいつはどんだけ俺を引き込むんだろう…
再びキスをしながら手を体に這わせた。
「んっ、ふっん…ふっ、」
「翔、少し腰上げて…」
少し浮いた腰の下に手を入れ浴衣の帯をほどくと抜き去って浴衣の前を完全に開いた。
「あっ!」
恥ずかしそうに声をあげる翔。
「大丈夫だよ、俺も脱ぐから…」
帯をほどき浴衣を脱いで翔に覆い被さり抱きしめると翔も抱きしめ返してくれた。
「…翔、今日は止まれないかも…お前の事抱いていい?」
耳元で囁くと小さく頷く気配がした。
体を起こし翔の顔を見てもう一度確認する。
「ほんとに?大丈夫?」
「…大丈夫…俺も、智さんと…したい…」
目を伏せそう言う翔が今までにないくらい艶を放つ…