第7章 first mission
遅めの朝食を食べ、その後も翔さんたちと話しながらのんびりと過ごし、結局夕食の時間までお邪魔してしまった。
「それじゃ、お邪魔しました」
「大野さん、翔ちゃん色々ありがとね」
「おう、またいつでも遊び来いよ」
「気を付けて帰ってね…潤、和くんのことよろしくね」
「任せて…じゃあ、行くか、和」
「うん、おやすみなさい」
「「おやすみ」」
翔さんの家を出て和と並んでゆっくりと歩く。
「楽しかったな、翔さんと大野さんの普段の生活も見れたし」
「翔ちゃんデレデレだったね、大野さんも何だかんだ言って嬉しそうにしてたし」
「そうか?怖い智さん見たって感じだったけど」
「潤くんもまだまだ甘いね」
和が可笑しそうに笑った。
「なになに?なんかあるの?」
「ふふっ、大野さんが俺に耳打ちしたの覚えてる?」
「ああ、あの翔さんが怒られた後?」
「そう、俺と大野さんはお互い羨ましがるけど潤くんと翔ちゃんは自分達が一番だって言うだろうねって話してたでしょ?あの時ね、大野さんが『ふたりとも自分たちが一番だって言うってことは俺たちのこと愛してるって自信があるって事だからね』って言ってた、『だから翔くんのこと余計なこと言ってなんて怒ってるけどそれだけ愛されてるんだと思うとほんとは嬉しいんだよ』って、大野さん可愛いと思っちゃった」
「そっか…本気で怒ってる訳じゃないんだ」
「そうだよ、俺だって潤くんに綺麗だって言われると恥ずかしいけど、そんな風に見えてるんだって思うと嬉しいもん」
頬をうっすら染めて照れてる和が可愛くて仕方ない。
急に足を止めた俺を上目使いで和が見る。
「潤くん?どうしたの?」
「和、ホテル行こ?」
「えっ?何言ってんの?」
目を丸くして驚く和。
「だって、綺麗な和、また見たくなっちゃった」
顔を真っ赤に染めた和。
「…駄目?」
「…手加減してくれる?」
俯いて小さな声で呟いた和。
「する、します!」
思わず道端で和を抱きしめてしまった。
「潤くん!外だから!」
「あぁ、ごめん!さぁ、早く行こ?」
和の手を握り歩き出した。
勿論、綺麗な和見たら手加減なんか出来なくて和に怒られたんだけどね。
End