第7章 first mission
愛しい恋人から連絡が入った。
『今週末、翔ちゃんたちの新居に遊びに行こうよ』
翔さんと智さんが付き合い出して約2ヶ月たった。と同時に俺と和が付き合い出して2ヶ月たったってことでもあるんだけど。
翔さんと智さんが同居を始めた。お互い実家暮らしをしていたふたり。仕事が忙しかったりでなかなか一緒に過ごす時間が取れなかったらしく、同居することにしたらしい。
付き合い出すまで時間掛かったのに付き合い出したらその後は進みが早いな、なんて思ったりもしたけど2年間我慢していた分、一気に盛り上がってしまったんだろうな…
そういう俺だって和に片想いしていた時間は丸6年あった訳だから和に『好き』って言って貰えたときは天にも昇る気持ちだった。
俺たちは幸いなことに大学でほぼ毎日会うことが出きるから甘い日々を過ごすことが出きるんだけど、でも逆に一緒に暮らすなんてことは出来ない。しかも今は長期の夏休み中。そうなると翔さんたちが羨ましくなってしまうわけで…
翔さんに言ったら『贅沢言うな』って言われるんだろうな。
和に『OK』の返事とデートのお誘いを送った。
翌日のデートはお買い物…駅で待ち合わせた。
「和、待たせてごめん」
後ろから声を掛けると和が嬉しそうに振り返った。
「ううん、そんな待ってないよ、俺も今来たとこ」
子犬のような潤んだ瞳で見られ、この場で抱きしめたくなる衝動を押さえるのに一苦労…
これが最近俺の悩みだったりする。
益々可愛くなる和にどこででも触れたくなるんだけど触れるだけじゃ満足できなくなってる俺がいる。
やっぱり翔さんたちみたいに一緒に暮らせたらいいのに…と思ってしまうんだ。