第7章 終・嘘つきとさよなら
\止まらない/
風夜「…兄さん…」
無限「何故だ!!? 何故急にそんな事を…!!? お前は"世界を憎んでいた"のだろう!!?」
『…世界を?』
「…俺はあの崖から落ちた後、俺は世界から弾かれてしまった人間なんだと思ったんだ」
風夜「どうして…、そんな事を…」
「…生まれた時から、俺はどうして"兄なんだろう"って思ったんだよ。 何故…、"人なんだろう"ってね…」
ポツリ、ポツリ…
相手は目を伏せて話し始めた
「…風夢に俺は嫉妬していた」
風夜「!!? …兄さんが、俺に…?」
「お前にだけじゃない、何もかもに嫉妬していたんだ…」
『…何もかもって、何だよ?』
「…オモチャに、本に、布団に、景色に、他人に、友人に、親にすらまで…、俺は何もかもに嫉妬をしていたんだよ…」
ぺたりっ、相手はその場に座り込んだ
「…俺は何故、人間なのか分からなかった」
風夜「兄…さん…? 何を言ってるんだ…?」
「何故、俺は風夢の幸せを奪ってしまったのか…」