第7章 終・嘘つきとさよなら
雷電「…待て、風夜…」
ルナを探しに行こうとした風夜の袖を雷電は掴んで止めた
雷電「…ずっと昔…、お前が俺の歌を聞いた日の事を覚えてるか…?」
風夜「…覚えてるよ、雷電…」
雷電「お前に俺の歌を褒められた時は嬉しかった…、お世辞とかでもなくて……本当に俺の歌を…上手いと…褒めてくれて…」
風夜「あぁ…、全部覚えてる…! お前の歌も全部…!!」
雷電「じゃあ…、俺の歌が下手というのをばらまいた噂の事も…?」
今思えば、始まりはソレだった…
雷電「あの時の噂をばらまいた本人は…、本当にお前だったのか…? "風夢"だったのか…?」
風夜「俺じゃないよ…、俺は雷電の歌が本当に好きだったからっ…」
風夜の両目に涙が浮かぶ
雷電「…やっぱお前は疑われると、泣きそうな顔をするな…」
そう言って雷電はおかしそうに笑った
雷電「周りに流されて…、お前を信じてやれ…なくて………ごめんな…」
風夜「謝らなくていい!! だからっ…、死なないでくれよっ!!!!」
雷電「…分かったんだ…、全部…」
雷電の視線はテイルスへと移った
テイ「…地土の方が先に気付くと思ってたよ…」