第7章 終・嘘つきとさよなら
地土が低く言い放ち、片腕を振るった瞬間に何かが突き刺さった音が聞こえた
雷電「ぅ…、ぐぁあッ…!!」
優「雷電!!? 地土なんて事を…!!?」
苦痛の声を上げた雷電の片足の膝には、地土の愛用のメスが突き刺さっていた
地土「俺に刃向かうなら、容赦しねぇぞガキ」
優「ガッ…!!?」
炎火「一体どうしちまったんだ…!!?」
地土「どうした…? …違う、"今まで"の俺がどうにかしてたんだよ」
『グゥウウッ…』
地土はベッドに上がり、四つん這いになって唸るルナに近付く
地土「今までの俺は、小さい頃からずっと求めていた"モノ"が目の前にあるというのに、"ソレ"を手に取りはしなかった…」
『ガゥ…グルゥアッ…!』
牙をむき出しにして今にでも襲いかかって来そうなルナの頬を地土は撫でる
雷電「一体ッ…何を言ってやがるッ!!?」
膝に突き刺さっているメスを引き抜いた雷電は息を荒くしながら怒鳴った
地土「ルナは俺の"実の母親"なんだよ」
ニッと口角を上げた地土は満足そうに笑った
炎火「ルナが…、地土の母親…?」
優「そんなのおかしい…!!」