第7章 終・嘘つきとさよなら
風夜兄さんはビクリッと震えた
【それ、は…。 皆が言ってたから…!】
【…もうやめてよ風夜兄さん、僕が嫌いなら嫌いって言ってよ…】
【ちっ違う!!!!】
もうやめてよ…!!!!
【僕は風夜兄さんなんて大嫌いだッ…!!!!】
僕は初めて相手を睨んだ
初めて怒鳴った
初めて"大嫌い"と言った…
【そんな…、待ってくれ風夢…。 僕はお前をこんなにも大切にッ…】
大切に…?
僕には風夜兄さんの大切の仕方が分からないよ…
【風夜兄さんは僕から全部奪うんだ…!! 友達も好きな事もッ…!! お父さんとお母さんの愛情さえもッ…!!!!】
僕は目を見開いて今にでも泣き出しそうな風夜兄さんに怒鳴る
【僕より少し先に生まれた存在だから偉そうにしないでッ!! お兄ちゃんヅラしないでよッ…!!?】
【風…夢…、僕は…】