第7章 終・嘘つきとさよなら
【消えてよッ!!!! 僕に与えられるはずだったものを僕に返してよッ!!?】
力のかぎり僕は風夜兄さんに向かって怒鳴った
持っている本をぎゅうっと両腕で抱き締めて…
=ガラッ=
【あ…】
後ろに下がった風夜兄さんがガクッと体勢を崩した
そして…
【風夜…兄さん…?】
突然と、そこに居たはずの風夜兄さんの姿が見えなくなった
【…風夜兄さん? 何処に………ッ!!?】
僕は不思議に思いながら風夜兄さんが消えた元へと歩み寄った、そしたら
【が…け…?】
霧の深い、底が見えない谷があった。 しげみで気づかなかった、じゃあ風夜兄さんはこの下に…
落 ち た … ?