第7章 終・嘘つきとさよなら
ぐっと涙ぐむ炎火に少年は苦笑い
炎火「俺は熱ぜ……いや、司馬羅炎火っていうんだ」
「僕は磨斗! 田島磨斗(タジママト)っていいます」
炎火「俺の事は炎火って呼べよ! だから磨斗って呼んでもいいか??」
磨斗「はい! 炎火さん」
炎火「さんきゅ、磨斗」
ニッと笑う炎火に磨斗はニコッと笑い返した
炎火「磨斗は今一人なのか?」
磨斗「実は仕事で来たんですが…。 あまり自分の仕事を好きになれないのです…」
炎火「そうなのか? まだ若いのに大変そうだな…、まだ十代前半くらいだろう?」
磨斗「いえ! 僕はもうかれこれ、四十年は生きてますよ」
………ん?
炎火「…ちょっと聞き間違いかな? 今何年生きてるって…?」
磨斗「四十年くらい生きてます、って言ったんですよ?」
炎火「はぁああああ!!?;」
驚きのあまりに炎火は一、二メートルほどは飛び上がった
磨斗「あ、驚きますよね! 僕は銀族っていう長生きする一族なんですよ!」
炎火「あっあぁ…、一応銀族の事は知ってるぞ…;」