第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
「飛炎! 私の病気を治す方法を私と一緒に探してくれる?」
飛炎「うん!! もちろんだよ!!」
二人が"最大の覚悟"というよりも"約束"に似たような誓いを交わすと、窓の向こうは写真のように場面が変わった
どんな場面でも飛炎と少女は微笑みながら方法を探していた。 だけども…
「どうして…!!? 飛炎は私の願いを叶えてくれるんじゃなかったの…!!?」
飛炎「ごっごめんね! 僕頑張って方法を…!!」
「いい!! 飛炎の馬鹿!!!!」
飛炎「…僕はッ…どうすればッ…!」
時は待ってはくれなかった。 時間が経つにつれて、少女は弱まっていったのだ
飛炎「…ごめんね、君の願いを叶えてあげられなくて…」
「…」
呼吸器や点滴を体につけられ、ベッドの上で虫の息の状態の少女に飛炎は話しかける。 …泣きそうな顔で…
「…今夜でもう…」
ポツリと医者がそう言った
飛炎「もうッ…、どうしようもないのッ…!!? どうにか出来ないの!!?」
「私の力ではどうにも…」
医者にも見放され、ただ"死"を待つだけの小さな少女…。 飛炎の主…
少女の唇が小さく動いた
飛炎「何!!?」